加賀友禅作家「木村 雨山」
木村 雨山『麻地友禅瓜模様振袖』
「木村 雨山」氏の作品を所有されている方もいらっしゃるでしょうね。
加賀友禅の作家:故、人間国宝だった「木村雨山」氏のこの作品は大好きです。
糊置きである私の目がまだまだ未熟なのか?
実物を目の当たりにしても、ガラス越しでの展示では、細部が見えないのです・・・
糸目は「あくまでも細く、モチ糊なのかゴム糊なのか判別できないのです。」
「木村雨山」氏が生存していた頃:ゴム糊は存在していたらしい??のです。
そして、当時「上手な糊置き職人が存在していた」のも事実です。
モチ糊とゴム糊の判別ができない理由として考えられるのは、
糸目だけではなく、『麻地友禅瓜模様振袖』の着物そのものが、長い年月で色あせてしまった・・・
としか、考えられないのですが、みなさんはどう思われますか・・?
機会があれば、もう一度見てみたい一点ですね。
そうそう、色の配色についても一言。
加賀友禅の着物は綺麗さだけを求めるため、通常=彩色の際、色がはみ出すことはありません。
色がはみ出した場合、お医者さんで直してもらいます。
ところが、木村 雨山氏の『麻地友禅瓜模様振袖』には、色がはみ出している箇所がいっぱいあるんですよ!
しかし、それらが逆に絵画的なおもしろさとか、絵画的な大胆さや雄大さを醸し出せた一品だと思われます。
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